2020年02月11日

●PM2.5の発生源、野焼き

●国立科学研究所、「野焼き」に由来する大気汚染と健康への影響を評価

http://tenbou.nies.go.jp/news/jnews/detail.php?i=26342
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20190207/20190207.html

国立環境研究所は、稲作・麦作残さの燃焼(以下「野焼き」)の大気質への影響とPMの毒性影響に関する研究成果を公表した。

野焼きは、大気汚染物質の発生源のひとつと見られているが、統計資料等が乏しいため、その実態や影響の把握が困難であった。

同研究所はPM2.5(大気中を浮遊する粒径が2.5マイクロメートル以下の微小粒子状物質)に関する既往研究の成果を踏まえ、大気環境、環境リスクと健康および環境計測の3つの観点から、総合的な実態解明等に取り組んだ。

その結果、

1)野焼きの発生件数が多かった日にはPM2.5のなかのレボグルコサン(植物中のセルロースが燃焼するときに生じる無水糖)濃度が高くレボグルコサンの濃度と野焼き件数の傾向に相関が見られ、

2)物質ごとの寄与度(有機炭素:19%、黒色炭素:16%程度)が明らかとなり、

3)毒性は大気中のPM2.5と同程度もしくはそれ以上であることが示唆された。

また、4)降雨などの気象条件を考慮したモデルにより、野焼き発生件数の再現などにも成功したという。


●PM2.5の発生源、野焼き

●PM2.5の発生源、野焼き
●20200208高松市香川町川東
真っ黒い煙・・・ゴミ焼く最低な輩
-----------------------
微小粒子状物質(PM2.5)とは

大気中に浮遊している2.5μm(1μmは1mmの千分の1)以下の小さな粒子のことで、従来から環境基準を定めて対策を進めてきた浮遊粒子状物質(SPM:10μm以下の粒子)よりも小さな粒子です。
PM2.5は非常に小さいため(髪の毛の太さの1/30程度)、肺の奥深くまで入りやすく、呼吸器系への影響に加え、循環器系への影響が心配されています。

●PM2.5の発生源、野焼き

●PM2.5の発生源、野焼き
●20200122木田郡三木町田中 三ツ子石池近辺


環境基準について

環境基本法第16条第1項に基づく人の健康の適切な保護を図るために維持されることが望ましい水準として以下のとおり環境基準を定めています。

1年平均値 15μg/m3以下 かつ 1日平均値 35μg/m3以下

(平成21年9月設定)

----------------------------
●PM2.5の発生源、野焼き

平成13年にダイオキシン等化学物質発生の抑制のため廃棄物処理法も改正され、ダイオキシンが発生しない仕組みの構造基準適合炉以外での焼却が禁止されました。
これにより簡易焼却炉(ドラム缶、ブロック製の炉など)の使用も法律違反です。




Posted by よりよい未来のために at 13:25